「ハリー・ポッターと不死鳥騎士団」呪文の由来は何語?一覧にして本と比較

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「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」の呪文と語源を映画と本で比べながら一覧にしてみました。2016年11月映画「Fantastic Beasts & Where to Find Them」が公開予定とあってハリー・ポッター祭り後半も楽しみになってきましたね。

 

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呪文の意味や語源を本と比較しながら見てみましょう

「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」ではホグワーツ校5年生になったハリー。呪文学で勉強する呪文も難易度が上がってきましたね。さらに死喰い人たちとの本格的な戦闘シーンがあるので、呪文も多いです。ハーマイオニーの呪文の腕前には毎回感心させられます。では各呪文をみていきましょう。

 

「パック」(Pack)詰めろ

トランクなどに物を詰める呪文です。邦訳版上巻p89トンクスがトランクにハリーの物を詰めるシーンで登場します。

「Pack」そのまま英語で「梱包する」の意味です。

 

「スコージファイ」(Scourgify)清めよ

呪文の対象物をキレイにする効果があります。邦訳版上巻p89ヘドウィグの籠掃除、邦訳版上巻p300ネビルのミンビュラス・ミンブルトニアが放出した臭液の除去などに使われています。

邦訳版下巻p354ではスネイプ先生の記憶の中でハリーの父・ジェームスがスネイプ先生に向って唱えています。口に向けると口からシャボン玉が出てきます。

対象物にあわせたキレイを提供してくれます。

英語に「Scouring」という言葉があります。意味は「精錬」。

日本語でいう「精錬」は粗金属から不純物を取り除いて、純度の高い金属を取り出す作業のことを言います。

不純物を取り除く≒キレイにするという解釈で訳されているようです。

 

「ロコモーター・~」(Locomotor~)~を運べ

対象物を浮かせて運ぶ呪文です。「ロコモーター・トランク!」という風に運びたいものを後ろに付けて使います。ハリーのトランクやトレローニー先生のトランクを運ぶときに使われています。

「Locomotor」は英語で「運動」「歩行」を意味します。

 

永久粘着呪文(Permanent Sticking Charm)

邦訳版上巻p132に登場します。シリウスの母親が自分の肖像画の裏にかけた呪文で、おかげで母親が死んでも不死鳥の騎士団たちはシリウスの肖像画の叫びに悩ませれます。取れないんですよ、これ。

 

「エバネスコ」(Evanesco)消えよ

呪文の対象物を消すことができます。  スネイプ先生の魔法薬学では生徒があまりにとんでもない物質を作り出すのでそのたびにこの魔法で消されています。

便利ですね。現実でも使いたいです。我が家の掃除に。。。

「Evanesco」はラテン語で「~が消えます」「~が消失」という意味があります。

邦訳版上巻p134では不死鳥の騎士団の会合でビルが見取り図の描かれた羊皮紙をしまうときにも使っています。邦訳版上巻p371スネイプ先生の魔法薬の授業でハリーの失敗作を消しています。

 

「アクシオ・~」(Accio)~来い

呼び寄せ呪文です。離れた場所にあるものを呼び寄せる事ができます。4年生のときに呪文学の授業で習います。邦訳版上巻p588の呪文学の授業でも練習していました。

「アクシオ バタービール!」とかアクシオのあとに呼び寄せたい対象物の名前を唱えます。下巻p94ではバタービールを呼び寄せていましたね。

「Accio」はラテン語で「アクション」「行動」「動作」の意味があります。

 

「シレンシオ」(Silencio)黙れ

上巻p589、590の呪文学の授業で練習していましたね。下巻p576など死喰い人との実践でも役に立っています。

対象を一時的に黙らせる事のできる呪文です。

スペイン語「Silencio」、英語「Silence」で「沈黙」の意味があります。

 

「インペディメンタ」(Impedimenta)妨害せよ

呪文の対象の動きを一時停止させ、相手の行動を阻止する事ができ、また相手を吹き飛ばすことも出来ます。

上巻p650クィディッチ終了後にハリーはマルフォイに切れて、ジョージとともにケンカしてしまいます。フーチ先生がこの呪文で止めています。

DA(ダンブルドア軍団)の会合でも練習しています。

ラテン語「Impedimenta」には「障害」の意味があります。

 

消却呪文(Obliteration Charm)

下巻p38ハグリッドの小屋を出るときにハーマイオニーが使った呪文です。

城からハグリッドの小屋までの足跡を消し忘れていたのでアンブリッジに見つかりそうになりましたね。帰りはしっかりハーマイオニーが足跡を消してくれました。

「Obliteration」は英語で「閉塞」「抹消」の意味があります。

 

「レジリメンス」(Legilimens)開心

開心術の呪文です。相手の心や思考を無理やり見ることができます。

閉心術の特訓のためハリーがスネイプ先生から個人授業を受けます。その際にスネイプ先生が唱えた呪文です。

下巻p269、271などに登場します。

ラテン語「mens」には「心」の意味があります。

「legere mentes」で「心を読み取ります」となります。

 

 

「プロテゴ」(Protego)防げ

盾の呪文、防護呪文です。

スネイプから開心術をかけられたときに、ハリーが唱えた呪文で、下巻p269に出てきましたね。

習得するのが難しいらしく、代替としてフレッドとジョージのお店で「盾の帽子」を売り出したところ大反響になります。発注元は天下の魔法省。

下巻p562死喰い人ととの戦いでは「プロテゴ!護れ!」という使い方もしています。

「Protego」はラテン語で「保護する」とか「守ります」という意味があります。

 

「ステューピファイ」(Stupefy)麻痺せよ

失神・麻痺呪文呪文で、赤い閃光が放たれます。

対象物、対象人物を失神させることが出来る呪文です。ある一定時間たたないと解けない呪文なので戦闘中にかけられると不利ですね。

下巻p333ではアンブリッジがフレッドとジョージの花火を静めるために使用しています。さらに花火の状態はひどくなりましたが。。。

また下巻p569などで死喰い人との戦いの最中にハーマイオニーやネビルが唱えています。O.W.L試験中にマクゴナガル先生が魔法省の役人から受けた呪文もこれです。4本の失神光線があたりマクゴナガル先生は重体となります。

「Stupefy」はラテン語や英語で「ぼうっとさせる」という意味があります。

 

「クルーシオ」(Crucio)苦しめ

磔の呪文です。許されざる呪文の1つです。

下巻p477、O.W.L試験中にヴォルデモートがハリーに見せた偽の映像の中で使われていましたね。ネビルの両親もこの呪文をベラトリックスから正気を失うまでかけ続けられました。下巻p589ではネビルもかけられています。

ラテン語「cruciaris」には「苦悩」の意味があります。

 

「インカーセラス」(Incarcerous)縛れ

対象にロープを巻きつけて縛る呪文です。

下巻p519でアンブリッジがケンタウルスに唱えましたね。アンブリッジは怒ったケンタウルスから森の奥深くに連れて行かれたのは言うまでもありません。

 

「フラグレート」(Flagrate)焼印

焼印を付ける事のできる呪文です。

下巻p546で神秘部の扉にハーマイオニーが×印を付けていきました。

ラテン語「Flagrat」には「やけど」の意味があります。

 

「レダクト」(Reducto)粉々

対象物を粉々に破壊してしまう呪文です。

下巻p568死喰い人との戦いの際、ハリーがロン、ハーマイオニー、ジニー、ネビル、ルーナに棚を壊すように指示しましたね。そのときに使われた呪文です。

英語「Reduction」で「削減」「減少」「縮小」などの意味があります。

 

「コロポータス」(Colloportus)扉よくっつけ

下巻の死喰い人との戦いの際、ハリーたちが敵から身を守るために唱えた呪文です。扉を封鎖する事ができます。

 

「ディフィンド」(Diffindo)裂けよ

下巻p585神秘部の脳みそからロンを助けようとしたときにつかった呪文です。対象物を引き裂く事ができます。

ラテン語「diffindetur」で「分割」の意味があります。

 

「アバダ・ケダブラ」(Avada Kedavra )

死の呪いです。緑色の閃光が放たれ一瞬で相手の命を奪う事が出きます。

小説の邦訳版すべてにおいて意味は記されていませんが映画では「息絶えよ」と訳されています。

邦訳版下巻p609でヴォルデモートがハリーにこの呪文を唱えますが、ダンブルドアに阻止されます。

おそらく、一般的な手品などの呪文「アブラカタブラ」から来ていると思われます。

「Abracadabra」(アブラカタブラ)はアラム語語源説というのがあり、「私が言うとおりになる」とか「この言葉の通りいなくなれ」といった意味があります。

もともと病気治癒目的の呪文です。

ハリー・ポッターでは病気に「いなくなれ!」といっているのではなく、術をかけられる対象者に「いなくなれ!」といっているんですね。

 

映画オリジナル呪文

「ディミヌエンド」(Diminuendo)縮め

ナイジェルが死喰い人の模型人形を小さくしたときに使用しています。

音楽用語に「diminuendo」というのがあります。イタリア語で「だんだん小さく」「だんだん弱く」の意味があります。

 

「ボンバーダ・マキシマ」(Bombarda Maxima)完全粉砕せよ

アンブリッジが「必要の部屋」に入ろうとして唱えた呪文です。

ラテン語「Bombarda Maxima」は「最大の大砲」という意味があります。

 

まとめ

・ラテン語が多いが英語、イタリア語あたりも語源となっている。

・死喰い人との戦闘シーンに使う呪文が多い。

 

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