演劇とミュージカルの祭典、トニー賞の季節がもうそろそろ。2017年第71回トニー賞で司会を務めるのは名優ケヴィン・スペイシー。ここではケヴィン・スペイシーさんについて見ていきます。
2017年トニー賞の司会はケヴィン・スペイシー
「真面目な教師」
「娘の同級生に恋してしまう父親」
「ヒーロー」
「ヒーローの敵」
「凶悪犯罪者」
「宇宙人」
驚くべきことにこれらの役はすべて同一の俳優によって演じられたもの。その俳優こそケヴィン・スペイシーさんその人です。
無数の役を圧倒的な演技力で演じ分けてしまえるハリウッドを代表する俳優であり、1995年には「ユージュアル・サスペクツ」でアカデミー賞助演男優賞を1999年には「アメリカン・ビューティー」でアカデミー主演男優賞及び英国アカデミー賞主演男優賞を受賞しています。
トニー賞でも1991年に舞台「ロスト・イン・ヨンカーズ」で演劇助演男優賞を受賞しており、超一流の役者であると言えるでしょう。しかし、その活躍は役者としてだけではなく脚本家や映画監督、プロデューサーなど多岐にわたり、非常に多才な人物。
そんなケヴィンさんを語る上で欠かせないものと言えば…そうモノマネです。そのレパートリーはアル・パチーノやジャック・ニコルソン、親交の深いクリントン元大統領など多種多様。
もともとコメディアン志望だったこともあり、笑いのセンスもピカイチです。
司会者によるスペシャルパフォーマンスが毎年の恒例となっているトニー賞。ケヴィンさんはまさに適役と言って良いでしょう。
ケヴィン・スペイシーの代表的な出演作といえば・・・
〜1995年〜
『セブン』…ジョン・ドゥ役
今なお語り継がれる「七つの大罪」をモチーフにしたサイコ・サスペンスの金字塔。
ケヴィンさんが演じたのは猟奇殺人事件の首謀者ジョン・ドゥ。その怪演が高く評価され、この作品でMTVムービー・アワード悪役賞を受賞しています。これは主演のブラピとともに観ている自分も頭がおかしくなりそうでした。怖かったな…。
『ユージュアル・サスペクツ』…ロジャー・キント(ヴァーバル)役
アガサ・クリスティの「アクロイド殺し」を元に製作されたサスペンス映画。ケヴィンさんはコカインの密輸船爆発事件の真相を知る唯一の生き残りキントを演じ、この作品でアカデミー賞助演男優賞を受賞しています。
〜1998年〜
『交渉人』…クリス・セイビアン役
冤罪をかけられた天才交渉人ローマンともう一人の天才交渉人セイビアンの息をつく暇もない攻防を描いたサスペンスの傑作。サミュエル・L・ジャクソンとケビン・スペイシーの二人の名優が織り成す緊迫感のある演技は必見です。
〜1999年〜
『アメリカン・ビューティー』…レスター役
一見幸せに見えるごく普通の家庭が崩壊していく様をシニカルに描いたヒューマンドラマ。人生とは?愛とは?を考えさせられる作品です。
ケヴィンさんが演じたのは娘の同級生に許されない恋心を抱いてしまう中年男性レスター。いけないとわかってはいながらも惹かれていく気持ちを抑えきれないレスターを演じ切り、この作品でアカデミー賞主演男優賞と英国アカデミー賞主演男優賞を受賞しています。
〜2000年〜
『ペイ・フォワード 可能の王国』…ユージーン・シモネット役
恵まれない少年が世界を変えるために思い付いたアイディア「ペイ・フォワード」。人から受けた厚意をその人に返すのではなく、別の人に回していくというその思いつきは次第に少年の周囲を癒していきます。
ケヴィンさんは主人公の少年を見守り導く社会科教師シモネットを熱演。心温まる感動のストーリーです。
〜2001年〜
『K-PAX 光の旅人』…プロート役
ある日、自身を「宇宙人」だと主張する男が警察に連行され、精神病院へ送られる。精神科医パウエルと謎の男プロートの出会いと交流を描いたヒューマンドラマ。
自称「宇宙人」プロート役のケヴィンさんの迫真かつ人間としてはちょっとおかしな演技に引き込まれること間違いありません。なかでもバナナを皮ごと食べるシーンは一見の価値あり。
ほかにも声優として出演したディズニー&ピクサーのアニメーション映画『バグズ・ライフ』や主演を務めただけでなく監督、脚本、製作のすべてを担った映画『ビヨンド the シー 夢見るように歌えば』など代表作を挙げればきりがありません。
まとめ
・2017年第71回トニー賞で司会を務めるのは名優ケヴィン・スペイシー
・ケヴィン・スペイシーとはアカデミー賞やトニー賞の受賞経験もある俳優でありながら、映画監督、プロデューサーとしても活躍しているアメリカ演劇界の第一人者
・ケヴィン・スペイシーと言えばモノマネと言ってしまえるほどモノマネが得意
・ケヴィン・スペイシーの代表作は『セブン』『ユージュアル・サスペクツ』『交渉人』『アメリカン・ビューティー』『ペイ・フォワード 可能の王国』『K-PAX 光の旅人』などが挙げられる
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