1997年に第一巻「ハリー・ポッターと賢者の石」が発売され、今や全世界で読まれている「ハリー・ポッター」シリーズ。ハリー・ポッターが魔法使いとして入学するのがホグワーツ魔法学校です。入学した生徒は「組み分け帽子」で入る寮を振り分けられます。
そのなかの一つ、レイブンクロー。物語のなかではあまり出てこない寮ですが、どんな特徴をもった寮か知っていますか?
寮にはそれぞれモチーフとなる色、動物、そして寮憑きのゴーストがいます。寮ごとに「どんな人間が集まる寮か」特徴があるのです。
今回はレイブンクローの特徴についてご紹介します。
レイブンクローとは?寮の特徴を復習
古く賢きレイブンクロー
君に意欲があるならば
機知と学びの友人を
ここで必ず得るだろう
静山社「ハリー・ポッターと賢者の石」 より
「組み分け帽子」はレイブンクローについてこう歌っています。
レイブンクローはハッフルパフ、グリフィンドール、スリザリンと並ぶホグワーツ魔法学校の寮のひとつです。グリフィンドールは先述のとおりハリーや友人のハーマイオニー、ロンが所属する寮、そしてスリザリンはドラコ・マルフォイの所属する寮として有名です。
選ばれるのは勤勉な者や学力の高い者。知識を重んじる学問の徒が集う場所、ということですね。そのため学習意欲の高い者や才能あふれる者が多いです。
しかしその性質上、他者を見下してしまったり、風潮に流されやすい一面も持っています。
また、独創性や個性を重んじており、自分の好きな勉強に没頭したい! という生徒も向いていると言えるでしょう。創設者はロウェナ・レイブンクローです。
シンボルマークの色や動物は?
レイブンクローのシンボルの色は青とブロンズ。モチーフとなっている動物は鷲です。
レイブンとは英語でカラスを、クローはかぎづめを意味します。そのせいか、映画版ハリー・ポッターだとレイブンクロー寮のモチーフは大きなカラスとなっているのです。
寮のゴーストは灰色のレディ!本名はなんだっけ?
寮にはゴーストが取り憑いています。レイブンクローのゴーストは「灰色のレディ」です。
「ハリー・ポッターと死の秘宝」で活躍した彼女は、寡黙で美しいゴーストと言及されていますが、その名前はご存じでしょうか?
彼女の本名はヘレナ・レイブンクロー。そう、レイブンクロー寮の創設者であるロウェナ・レイブンクローの娘です。
ではなぜ、ヘレナは寮憑きゴーストになったのでしょうか。
聡明な魔女と絶賛された母親に対し、ヘレナはコンプレックスを抱いていました。「母を越えなければならない」というプレッシャーの中、ヘレナは「着ければ賢くなれる」と言われたロウェナの髪飾りを盗んでしまいます。逃亡したヘレナに対し母ロウェナは裏切られたと失望し、激高しました。
ロウェナは晩年病に倒れ、最期にひとめ娘に会いたいと願います。ロウェナは当時ヘレナに恋をしていた生前の血みどろ男爵に捜索を依頼しますが、男爵とヘレナはもみあいになり、結果、ヘレナも男爵も命を失うことに。
こうしてヘレナはレイブンクローの、そして男爵はスリザリンの寮憑きゴーストになったのです。
まとめ
グリフィンドールやスリザリンは知っていても、ほかの寮についてはあんまり……という方も、学問と知恵の塔、レイブンクローの特徴について触れられたのではないでしょうか。
「ハリー・ポッター」の世界は奥が深く、今回ご紹介したものはその一端でしかありません。ハッフルパフもクィディッチに力を入れている寮であったり、調べるほどに興味深い内容がでてきます。
これを機に、ホグワーツ魔法学校や寮についても見識を深めていくと、ハリー・ポッターをより楽しく読めるのではないでしょうか。
※参考文献
静山社 ハリー・ポッターと賢者の石
ブルームズベリー社 ハリー・ポッターと魔法の歴史をめぐる旅
※参考サイト
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