こんにちは、コトの壺です。水を飲んでも飲んでも喉の渇きが癒えないとき、ポカリスエットを飲むと喉の渇きがスッと引いていく経験をされた方も多いのではないでしょうか？ポカリスエットは風邪をひいた時などに医師からも勧められたりしますね。風邪の時の水分補給とポカリについて見ていきます。
風邪をひいた時は水分補給が大事
風邪をひいた時、私たちの体内では、ウィルスをやっつけようとする免疫システムが働きます。発熱はその免疫の力を高めようとするために起きる現象です。当然ながら、身体が発熱することで私たちは大量の汗をかきます。汗となって失われた水分は、体外から補う必要があります。そのため、風邪をひいた時は、水分補給が重要となるわけです。
水分補給にはポカリスエットがベスト？
水分補給といっても水だけではいけません。私たちの体内は水以外にナトリウムやカリウムといった電解質を含んだ体液で満たされており、失われた汗にもこの電解質は含まれています。そのため、水分補給する際には水と同時に電解質も補う必要があります。
水分補給と電解質を同時に取れる代表的な飲み物として大塚製薬のポカリスエットがよく知られていますね。
ポカリスエットは「飲む点滴液」をコンセプトにして開発された「汗の飲料」。人間の体液に近い組成をもつ生理食塩水と同じ成分で作られています。点滴液は大塚製薬の十八番です。大塚製薬ならではの観点だなと思います。
ポカリスエットが発汗後の水分補給に最適とされているのはこのことに起因します。
味がよく似た飲み物として、アクエリアスなどのスポーツドリンクを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、ポカリスエットとアクエリアスの中身は若干異なります。
ポカリスエットの成分
100mlあたりの栄養成分
エネルギー:25kcal ／ タンパク質・脂質:0g ／ 炭水化物:6.2g ／ ナトリウム:49mg ／ カリウム:20mg ／ カルシウム:2mg マグネシウム:0.6mg
アクエリアスの成分
製品名 アクエリアス （2.2LPET/ 2LPET/ 1.5LPET/ 1LPET/ 500mlPET/ 300mlPET/ 280mlPET）
アレルギー特定原材料 なし
栄養成分表示 100ml当りエネルギー 19kcal
タンパク質 0g
脂質 0g
炭水化物 4.7g
ナトリウム 40mg
カリウム 8mg
マグネシウム 1.2mg
アルギニン 25mg
イソロイシン 1mg
バリン 1mg
ロイシン 0.5mg
厚生労働省や日本体育協会のサイトでは、熱中症対策には０．１〜０．２％の食塩と４〜８％の糖分の含まれる飲料を定期的に摂取することを勧めています。
作業中における定期的な水分及び塩分の摂取については、身体作業強度等に応じて必要な摂取量等は異なるが、作業場所のＷＢＧＴ値がＷＢＧＴ基準値を超える場合には、少なくとも、０．１～０．２％の食塩水、ナトリウム４０～８０mg/１００mℓのスポーツドリンク又は経口補水液等を、２０～３０分ごとにカップ１～２杯程度を摂取することが望ましいこと。
出典：厚生労働省「職場における熱中症の予防について」
食塩（0.1～0.2％）と糖分を含んだものが有効です。運動量が多いほど糖分を増やしてエネルギーを 補給しましょう。特に1時間以上の運動をする場合には、4～8％程度の糖分を含んだものが疲労の予防に役立ちます。
出典：日本体育協会「失われる水と塩分を取り戻そう」
アクエリアスよりもポカリスエットの方がナトリウム濃度や炭水化物が多いですね。
ポカリスエットは成分が体液に近く、水分と塩分と糖分を効率的に同時摂取しやすいため、脱水予防と栄養補給で医師から勧められることも多いです。
大塚製薬工場（大塚製薬とは別の会社ですが、グループ会社です）から販売されているOS-1も有名です。これは経口補水液と呼ばれるものです。
ポカリスエットと比べ、OS-1はさらにナトリウムやカリウムといった電解質の濃度が高くなるように作られています。それは、熱中症や下痢などによる、軽度から中等度の脱水状態に合わせて作られているためです。
一般的にスポーツドリンクは経口補水液よりも電解質濃度が低く、糖質濃度が高い組成になっています。通常の水分・電解質補給であればスポーツドリンクでも充分ですが、下痢や嘔吐、発熱、激しい発汗、経口摂取不足で脱水状態になりやすくなっている時や、脱水状態になってしまったときはOS-1が適しています。
つまり、ポカリスエットは、通常の運動や発熱で失われた汗を補うもので、OS-1は熱中症や下痢などの症状の重い際に用いるものと分けて覚えておくといいですね。常飲するものではありませんので飲用の際は医師等に確認を取られることをお勧めします。
また、OS-1はナトリウムやカリウムの濃度が強いので、当然ですが、ナトリウムやカリウムの摂取制限のある疾患をお持ちの方の飲用はかかりつけの医師への相談が必要になってきます。
赤ちゃんや子供にも大丈夫？
赤ちゃんは大人とは体液の浸透圧（細胞の内側と外側でつりあっている体液の圧力のこと）が異なるため、赤ちゃん用のポカリスエットとして、ビーンスターク ポカリスエットというものが開発されています。
通常のポカリスエットを水で薄めるなどしてもビーンスターク ポカリスエットにはならないと、大塚製薬のホームページにも明記されています。
薄めてしまうと水分と電解質の体内への吸収効果が損なわれてしまいます。
ビーンスターク ポカリスエットは、生後三ヶ月から与えられます。
離乳食が完了したら通常のポカリスエットを飲ませても大丈夫です。この時も薄めずに飲ませます。
参照：
ただ子供も大人も飲みすぎには注意！
ただ、水分補給、塩分補給に良いからといって過度に常用しすぎるのも問題です。
ポカリスエットに限らず清涼飲料水にはかなりの糖分が含まれています。
私事ですが、子供の夏休みの宿題で複数の清涼飲料水を沸騰させ水分を飛ばした実験をやってみましたが、１００mlで１０g以上の糖分が含まれるものもあります。べっこう飴みたいなのが幾つもできそうでした。通常ペットボトルで清涼飲料水を飲む場合、５００mlをやはり買いますよね。そうなると一度にかなりの糖分を摂取することになります。
ポカリスエットもそもそも汗をかいたときの水分補給と塩分補給、糖分補給の目的で作られているので、常飲して摂取しすぎるとそれも糖尿病や肥満、虫歯の問題につながってきます。
ほどほどが大切です。
まとめ
・ポカリスエットは水分補給、電解質補給、糖分補給という観点から風邪の時や運動による発汗時にオススメの飲料
・病気の症状が重い時用には経口補水液というものもあるが飲用の際は医師に相談したほうがいい
・赤ちゃんには専用のポカリスエット「ビーンスターク ポカリスエット」がある
・飲みすぎは禁物
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